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電子政府の不安と事務所のDX

<ウクライナ存立かかる電子政府 「戦時」想定の深さ」>

「日経電子版」(2022年3月26日 2:00)で紹介された「日経クロステック(xTECH)」の記事のタイトルであり、もはや旧聞に属する内容かもしれませんが、1年も経った今、たまたまアクセスした記事です。

⇒ https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00139/031600086/

記事は、
「エストニアはアグレッシブな隣国(筆者注:ロシア)を持つが、政府機能の全てがデジタルになれば、例え領土を失っても国家を運営できる」――。
と始まり、次のような説明がされています。

(引用始め)
電子政府を支えるシステムが他国からサイバー攻撃を受けた場合、あるいは隣国の侵攻を受けてITインフラの安全稼働が脅かされる事態に備え、政府の基幹データのバックアップを国外に持ち、すぐにシステムを再稼働できるようにする。コトカ氏はこの構想を「データ大使館(Data Embassy)」と呼んでいた。

この取材から2年後の2017年、エストニア政府は構想を実行に移した。データ大使館のパイロットプロジェクトとして、ルクセンブルクのデータセンターに「国家運営を継続できる最低限のデータセット」のバックアップを構築したのだ。具体的には裁判記録、土地登記、年金保険登録、課税対象者登録、身分証明書登録などのデータを備える。
(引用終わり)

そして、「…だが、こうした外資系企業のサービスでは「データとシステムの完全な制御と管轄権」の維持が難しいと判断。周辺各国の政府と交渉した結果、ルクセンブルクと覚書を交わし、バックアップサイトの構築に至った。…物理的な「大使館」はウィーン条約の下、設置国の官憲であっても敷地内に許可なく立ち入ることができない。これと同様に、データ大使館も国外にありながら「完全な制御と管轄権」を維持できるというわけだ。」とも説明され、

「ウクライナ、エストニアを参考に電子政府を構築中だった」と述べられています。

この記事は、「日本、危機の「想定」はできているか」をテーマに論ずる記事なのですが、本国はともかく、物理的な「大使館」が置かれた他国でウィーン条約どころか国際法全般が無視される事態、事実上、ルクセンブルクがどこかの国に支配されてしまったような場合、逆に好き放題にされてしまうのではないか、などと素人の私は違った不安を感じるところではあります。

が、ふと、私の事務所ごときの規模であれば、難なく、DX(デジタルトランスフォーメーション)の有用活用ができるのではないか、と今更ながら思うところです。

前田 尚一(まえだ しょういち)
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
私は、さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては、直接自分自身で常時30社を超える企業を担当しながら、30年を超える弁護士経験と実績を積んできました。
ただ、私独自の強みを生かすことを、増員・規模拡大によって実現することに限界を感じています。今は、依頼者と自ら対座して、依頼者にとっての「勝ち」が何なのかにこだわりながら、最善の解決を実現を目ざす体制の構築に注力しています。実践面では、見えないところの力学活用と心理戦について蓄積があると自負しています。

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