《バイデン氏、日本製鉄のUSスチール買収阻止へ 米報道》
日経デジタルの掲載記事のタイトルです()
バイデン氏は、存在感がなく、どうでもよいです。
この「USスチール」は、粗鋼生産について、2022年の世界24位、米国第2位のシェアを占める総合製鉄会社であり、1901年に、カーネギーがオーナーであった製鉄会社カーネギースチールなどの合併に設立された巨大企業です。
有名な「自己啓発本」・ナポレオン・ヒル(Napoleon Hill)の『思考は現実化する』(Think and Grow Rich,1937)に登場します。
翻訳本では、「10億ドルをもたらした見事なテーブルスピーチ」(『新・完訳 成功哲学』104頁[2016年、アチーブメント出版])とか、
「10億ドルの華麗なスピーチ」・「度肝を抜かれた参加者」(『新装版 思考は現実化する』144頁[1999年、きこ書房])などといった小見出し
その箇所で、「豊かさへの13ステップ」・「成功のための13ステップ」の二番目「信念」を説明する中に、巨大企業USスチール誕生の話が出てくるほど。
米国における成功の象徴ということもできます。
ちなみに、『新・完訳 成功哲学』と『新装版 思考は現実化する』ですが、私のお勧めは、最近購入した前者です。
後者は、かなり原書をいじっています。平成の初め頃から、その出版元は随分と教材を売ったようで、そこに誘導すべく同書にそのための記述を追加しています。しかも、出版元は、近時廃業したようです。前者の原書は、1937年発行の初版の復刻改訂で、翻訳も原書に忠実。世界恐慌からの再生というスタンスも明確で、コロナ禍明けで奮闘するために有益であると感じます。
ふと、私が弁護士登録した年であるバブル時代の絶頂1989年、ロックフェラーセンターを所有するロックフェラーグループの株式51%を取得したという、三菱地所による買収劇を思い起こしました。
鉄鋼王・アンドリュー=カーネギー、石油王・ジョン=ロックフェラーといえば、米国・第2次産業革命期における大富豪の筆頭たちですが、その子孫を相手にするかのようなここで述べた日本企業による各買収劇。
時期は違いますが、日本のいかなる力を示すものなのか、考えて見ると面白そうです。
ちなみに、こんなお話もあります。
「三菱地所、続きがあったロックフェラー物語」