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「命拾い:心筋梗塞・ 心不全・心房細動、緑内障」と専門家の役割の中身

私、昨年秋から半年ほどの間に、転院(転医)して、二度、命拾いをしました。

持病の「心房細動」と「緑内障」についてです。
転院した先の医師らのおかげで危機を乗り越えることができました。
そして、最近、(「心筋梗塞不安定狭心症」)につき、またもや、命拾いしました。

心房細動」については、それまでは加齢によるということ以外は原因不明と説明されており、私の場合、発症しても、苦しい自覚症状が出ないもので、ずっと処方箋をもらうためだけの定期的な通院となっておりました。
心房細動の発症頻度が増えても、特段検査をせずに、処方薬を変えて様子を見るとの診断でした。
ところが、セカンドオピニオンをお願いした医師の診察で、胸水がたまっており、「心不全」であることがわかりました(レントゲンで胸水が写っており、NT-proBNPという検査項目の数値が異常値を示していました。)。そのまま転院し、全て薬を変えた新しい薬の処方によって、心房細動の頻度は大幅に減少しました。

最近、いつもと違った苦しい症状が出ました。まもなく症状が治まったものの、念のためと思い、翌々日、転院先で急患で診てもらったら、「亜急性心筋梗塞の疑い」との診断でした(心臓超音波検査(心エコー)で異常が認められ、トロポニンTという検査項目の数値が異常値を示していました。)。そのまま、救急病棟で入院となり、即日、鼠径部(足の付け根)から動脈にカテーテルを挿入する心臓カテーテル治療を受け、心臓内の血栓などを取って、ステント入れてもらいました。
いつ冠動脈が塞がれてもおかしくない状態でしたので(「心筋梗塞(不安定狭心症」)、放っておくと、近々に救急車で運ばれる事態になったかもしれません(医療過誤となった例)。
写真
は、私の心臓の冠動脈にあり、取ってもらった血栓の一部です。今まで見た中でこんな大きいのは珍しい、とのことでした

担当医と引き継いだ手術担当医のお陰で、文字どおりの「命」拾いとなりました。

緑内障」については、突然目がかすむ症状が現れ、夕刻でしたので、夜間急病センターに駆け込みました。翌日から、それまで2年程かかりつけていたクリニックで、その後約1年間、主に点眼薬での治療が続けられました(途中、10年程前に施行された網膜剥離の手術の後始末が施行されています。)。
しかし、状態が悪化し、手術が必要と診断されて転院措置となりました。さらに、転院先の医師の勧めで大学病院に移り、観血的な外科手術ではなく、レーザー治療を受けました。高かった眼圧が一気に正常値となりました。
ちなみに、レーザー治療は様々な段階の緑内障に対し適用され、薬物療法との併用も早期に行えるとのことです。かかりつけ医では禁忌として使用されなかった点眼薬(「βブロッカー」)も、現在は問題なく使用できています。

医療は専門化が進んでいます。より多くの患者に効果的な治療を提供するためには、標準的な診断と一般的に有効な治療を組み合わせ、大量の患者を集団的に処理する仕組みが必要です。八割方の患者はこのアプローチで救われています。
しかし、この仕組みだけでは、一部の患者が見逃される可能性があります。最新の医療機器を導入することで、一般的な医師でも一定の成果を上げることができるかもしれませんが、医師自身の技術向上にはつながりません
この場面で必要な専門性は、個々の患者に焦点を当て、その症状を深く理解し、個別具体的に効果的な方法を見極め、的確に治療する能力です。
それは、充実した組織・体制を備えた大規模な病院だけでなく、個々の医師の姿勢やスキルによっても実現されています。そのような医師は、必要な専門知識や技術について、意図的に、研鑚・錬磨を続けている方々です。

 

異なる分野ですが、私も専門職です。自分の持病についての体験から、改めて、個々の依頼者に焦点を当てる業務姿勢が大切だと強く思いました。

私は、個々の依頼者それぞれにとっての「勝ち」が何なのかにこだわって、仕事をしてきました。

三十数年にわたって、特に中小企業に加え、医療法人、宗教法人、社会福祉法人、NPO法人などに対する経営面での法律業務をサポートしてきました。
勝ち負けの理解は、事件の性質や業種・業態ばかりではなく、経営者個人のキャラクター、パーソナリティーが大きく影響するどころか、局面によっては、それが決定的となることを実感しています。
経営者が徹底して闘うと決断したのに、弁護士が、〝和を以て貴しとなす〟とばかりに、「早期解決」という魅力的な言葉に飛びついて妥協し、無難にまとめよう、というのでは、紛争の相手に押されるばかりで、劣勢に立たされかねないでしょう。

最善の解決を実現するためには、経営者らと「協働」し、紛争の周辺にまで視野を広げ、紛争の実態を深掘りしながら、総力戦の構えで案件の処理をしていかなければならず、そのための研鑚・錬磨を怠ってはいけないと、自分の体験から初心に戻って考えています。

 

“茶飲み”コーナーは、こちら

 

 

ちなみに、私の病歴

司法試験最終試験の直前、突然の“網膜剥離」:一度目の手術
節目」:睡眠時無呼吸症候群
ホテルロケ敢行、“睡眠時無呼吸症候群”の患者役でTV出演
白内障”のこの不便さ!!
あやうく失明」:二度目の“網膜剥離”の手術
不測の〝お告げ〟には即対策・即行動を!」:“心房細動
心房細動による脳梗塞予防の心臓・左心耳切除手術の体験記

前田 尚一(まえだ しょういち)
前田尚一法律事務所 代表弁護士
出身地:北海道岩見沢市。
出身大学:北海道大学法学部。
主な取扱い分野は、交通事故、離婚、相続問題、債務整理・過払いといった個人の法律相談に加え、「労務・労働事件、クレーム対応、債権回収、契約書関連、その他企業法務全般」も取り扱っています。
30社以上の企業との顧問契約について、代表自身が直接担当し顧問弁護士サービスを提供。

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