落とし物を拾った場合の謝礼について教えて

先日,近所のスーパーに買物に行ったとき,店内で小学生の息子が財布を拾いました。中に10万円入っており,すぐにレジに届けました。レジの女性は,「坊やエライわね。」と息子の頭をなでてくれました。
翌日,スーパーに行ってどうなったかを尋ねたところ,持ち主が見つかったということでした。
私共は,お礼をもらえないのでしょうか。息子の頭をなでてもらっただけで終わりなのでしょうか。か。
(主婦,31歳)

出典:毎日新聞 9月30日朝刊
『La Femme~ラ・ファム~』連載

■遺失物法

落とし物については,民法のほか,「遺失物法」という法律があり,落とし物のことを「遺失物」と呼んでいます。
落とし物を拾ったとき,お礼がもらえるというのは,一般常識のようですが,実はなかなか複雑です。

まず,落とし物を拾った場合,5%以上20%以下の「報労金」をもらえることとなっています。
ただし,7日以内に落とし主等の権利者に返還するか,又は警察署長(警察署の担当部署に持っていきます。)等に差し出さないままでいると,報労金を請求できなくなってしまいます。

 

■改正遺失物法

平成19年12月10日から落とし物や忘れ物の取扱方法を定めた「遺失物法」が大きく変わりました!

『法律』に興味をもって読んでもらえるように執筆した記事になります。
裁判や法律にはルールがありますので、スキームを組み立てアプローチの方向を適切に見極めないと望んだ結果を導く事ができないのです。
弁護士の仕事について、また弁護士に相談しようと思った時、どうしたら法律を味方につけられるのか、という気づきやヒントになれば幸いです。

前田 尚一(まえだ しょういち)
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
私は、さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては、直接自分自身で常時30社を超える企業を担当しながら、30年を超える弁護士経験と実績を積んできました。
ただ、私独自の強みを生かすことを、増員・規模拡大によって実現することに限界を感じています。今は、依頼者と自ら対座して、依頼者にとっての「勝ち」が何なのかにこだわりながら、最善の解決を実現を目ざす体制の構築に注力しています。実践面では、見えないところの力学活用と心理戦について蓄積があると自負しています。

dbt[_C24 k̗ \݃tH[