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第29話 業界特有の法的課題を防止する弁護士活用のススメ

月刊「財界さっぽろ」2021年08月取材

生活に潜むリーガルハザード

経営環境の変化で法律トラブル多発

働き方改革やコロナ禍、AIなど技術の進歩によって経営環境が激変する中、業種ごとで法的な課題も複雑化し、弁護士の活用方法も多様化しています。

例えば運送業の場合、デスクワークでのロボット化が進んでも、主役はドライバーであり、労働集約型産業である事実は変わりません。EC事業者を中心とした委託の増加、コロナ禍も相まって物流業界の成長は著しいですが、その一方では勤怠管理と未払い残業代といった定番の労務問題が浮かび上がってきているのが現状です。

残業代請求権には時効があります。2020年に施行された改正民法では、3年分を支払う必要があります。未払いの残業代を請求された経営者は必ず反論しますが、裁判ではまず通用しません。今でも「固定残業代(定額残業代)制度」を導入している企業は多いのですが、意図した通りに認められるには厳格な要件が必要で、裁判では否定されるケースが多いです。

さらに、働き方改革によって正社員と非正規社員の不合理な待遇の差にもメスが入れられました。同一労働同一賃金制度も新設されるなど、法対応に追われる中小企業は増えています。

また、運送業は業務の再委託が多い業態でもあり、元請け・下請けとの関係性による独特の問題もあります。元請・下請けの紛争・トラブルを解決するための方策は、関係維持のメリット・デメリットを十分に個別具体的に分析・検討した上、〝外科的療法〟か〝内科的療法〟かを確定しなければなりません。場合によっては企業の存続にも影響しかねない場面ですので、経営と法務の総合による成果の極大化が必須になります。

 

弁護士を活用してリスクを減らす

当然、結果は弁護士の力量によって大きく異なります。私は大小さまざまな業種・業態の企業の法務を30年以上手がけており、培った経験を駆使し、最善の結果を目論みます。最近は低額顧問料での勧誘も見られますが、それが定型的・類型的な法律サービスの提供ならば、顧問弁護士の存在意義はないと思います。特に中小企業経営者は、相談相手も批判してくれる人もいないのが通例であることを踏まえ、私は個々の企業と二人三脚の濃い関係を構築し、独自固有の志向に合わせて個別具体的なサービスを提供していく考えです。

今回は一例として運送業の法律問題に触れましたが、どの業態であっても何かしらの法的リスク・法的課題は抱えているケースが多く、対岸の火事ではありません。トラブルが表面化していないとしても、弁護士に相談することで〝隠れた病巣〟の有無を明らかにすることもできます。リスク管理は経営者の大切な仕事です、ぜひご相談ください。

前田尚一法律事務所:フリーダイヤル 0120・48・1744

 

 

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サンプル⇒「働き方改革関連法」中小企業の時間外労働の上限規制導入は?

前田 尚一(まえだ しょういち)
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
私は、さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては、直接自分自身で常時30社を超える企業を担当しながら、30年を超える弁護士経験と実績を積んできました。
ただ、私独自の強みを生かすことを、増員・規模拡大によって実現することに限界を感じています。今は、依頼者と自ら対座して、依頼者にとっての「勝ち」が何なのかにこだわりながら、最善の解決を実現を目ざす体制の構築に注力しています。実践面では、見えないところの力学活用と心理戦について蓄積があると自負しています。

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