maeda07現在の顧問弁護士の得意分野や業務のスタイルが合わず、満足が行くサービスを受けることができないと悩んでいる方

顧問弁護士当事務所の顧問契約の特色については
こちらをご覧ください。

ここでお話しする「セカンド顧問」は、ここで初めて聞かれる言葉かもしれません。

医療の分野で用いられる「セカンドオピニオン」を思い浮かべていただけると、理解しやすいと思います。

 「セカンドオピニオン」は、医療の分野の場合、患者が検査や治療を受けるに当たって主治医以外の医師に求めた意見又は意見を求める行為と理解されています。

患者にとって最適な医療を提供することが求められ、提供を受ける治療法などは患者自身が選択していくべきであるという考え方に沿って生成したものです。
そして、患者個人が自分自身に意思決定・選択をする場合、極めて専門的な知識を必要とすることから、それを実現する手段として活用されているのです。

 

 

法律分野のセカンドオピニオン制度

 「セカンド顧問」は、いわば、法律の分野でのセカンドオピニオン制度です。

 

現在の顧問弁護士について、得意分野や業務の仕方が合わず、満足が行くサービスを受けることができていないと悩んでいる経営者も少なくありません。

 

しかし、だからといって、直ぐに良い弁護士が見付かるとは限りません。
あっさりと顧問契約を解約するわけにもいかないというのが実際でしょう。

まずは、現実に発生していたり、発生しかけている目の前にの問題について、顧問弁護士以外の弁護士から意見を求めてみて、顧問弁護士の見解と比べてみたり、とりあえずその問題を限定しながら依頼してみて、少し時間をかけて全体的に、従来の顧問弁護士であれば消化不良や不完全燃焼が起きそうなことが、顧問弁護士以外の弁護士のもとで解消するかどうかを見比べてみる、そのために、セカンド顧問制度は有用です。

 

弁護士には「得意」、「不得意」がある

 弁護士が扱うのは、紛争、トラブルなどを、法律的観点から、解決・予防することであり、法律問題の解決は、事実に法律を適用して迅速妥当な結果を求めることです。

しかし、そうは言ってみても、実務の処理に当たっては、問題解決のための引き出しの数と選び方の適切さがものを言います。
 担当する弁護士の得意・不得意、生来の能力・完成、経験などにより、成果は大きく変わってきます

 

実際、事件処理を依頼されて対応している中で、相手方の弁護士は、なぜこの点を突いてこないのかということも、しばしばあります。
 担当する弁護士によって、見えてくるものが違う、というと分かりやすいでしょうか。

全般的に実力不足であるというのは問題外ですが、
誰でも分野において、得意・不得意がありますし、業務のやり方についても噛み合わないこともあるでしょう。

もう20年以上前になります。
私が独立したばかりの頃、顧問弁護士のいる企業の方が相談に見えました。
平成初めの当時は、まだ、弁護士の数も少なく独占的イメージが強力な時代でした。医療の分野でも、ようやくインフォームドコンセントという言葉が頻繁に使われるようになったばかりで、セカンドオピニオンなどという言葉は知る人も少なかった時代です。
企業側も長年関係のあった顧問弁護士を変えるという決断は想定外でしたので、私は、若輩者ながら、その弁護士をどのように上手く扱うかについてのアドバイスを繰り返すという形で支援したことがありました。

 

顧問弁護士は個々の会社の事情によって、必要なタイプが異なる

顧問弁護士を依頼する企業の実情、ビジネスの内容、経営者ご自身の個性などによって異なります。例えば、法律問題が発生し、経営者が徹底して闘うと決意したのに、“和を以て尊し”とする聖徳太子のようなタイプの顧問弁護士では、相手方に一方的に押され、内堀外堀がどんどん埋められていく事態にもなりかねません。
常に争いを好む弁護士が適切であるとは思えませんが、紛争やトラブルはうやむやにせず闘わなければ解決できないという場合も少なくないからです。

 

企業法務においては、「トラブル」が「紛争」となる前に、「問題」が「損害」となる前に早期に解決することが重要事項の一つであることはいうまでもありません。
しかし、「訴訟に持ち込まない解決」の中身が、“弁護士の訴訟スキル・ノウハウ不足”を隠蔽するものであったり、処理のスピード化が早期の報酬確保といった“経営の効率化のため”の方策にすぎないのであれば、本末転倒というほかありません。

 

そもそも「予防法務」は訴訟等の実際の紛争の現場で場数を踏んだ上での経験を基に構築すべきものです。
早期解決の実態が、相手方との拙速な妥協でしかないのであれば、かえって将来に火種を残し、円滑な企業経営を阻害するものともなりかねません。

 

一方、経営者が、許せない」「反撃したい」といった感情ばかりにとらわれることも少なくありません。
時には論理的に、さまざまな専門的手法で客観的に問題解決の糸口を見付けていく必要があります。

法律の内容、裁判の実際において、経営者側の考えとはギャップがあり“大人”になってその場を切り抜ける最善を考えて対応することが重要な場合があります。
経営者も価値観までも変える必要はありません。しかし、顧問弁護士が、法律、裁判に関係する世の中の動きをきちんと伝える必要があります。

 

きちんと話を聞き、身内のように親身になってくれる弁護士が良いことは言うまでもありません。
しかし、注意しなければならないことがあります。
それは、顧問弁護士は、愚痴を聞いてもらったり、同情してもらうために依頼するわけではないということです。
このような機能的なことが、顧問弁護士との間で、上手く噛み合わなければいけない訳です。

 

顧問弁護士と経営者は協働が必要

このように、経営者・管理者と顧問弁護士は、問題解決に向けて、協働作業をしていく関係でなければなりません。

依頼者は、自分の置かれた状況を全て知っておく必要がありますし、そのために、弁護士は、法律の話に終始せず、依頼者が置かれた状況をきちんと理解し、トラブルの個性や特殊性を具体的に把握しなければなりません。その上で、今後どのような手を打ち、解決に向けた舵取りをするのが適切かを依頼者にきちんと説明できることが不可欠です。
人間関係の原点のような部分が重要で、顧問弁護士とは、経営者にとって、相性が合うかどうかがもっとも重要なポイントとなるでしょう。
なお、『法律』は、“ 法律を知っている者に味方する!!”ものであり、『弁護士』の仕事は、“クライアント(依頼者)との協働作業”である、ことについては、こちらをご覧ください。

 

例えば、顧問先と弁護士の間で、次のような関係が構築できるかどうかが重要です。
なお、当事務所の,企業法務・顧問先の「お客さまの声」全般についてはこちらからご覧ください。

〇 土地区画整理組合副理事長・男性・75歳

私はまったく素人でしたが、知人からの要請で土地区画整理組合の役員に選出されましたが、この時、組合の専務理事(組合でただ1人の常勤者)に選出され、実務の中心となっていたA氏が就任一年半後にB建設業者との間で「贈収賄事件」(H7.6.20)が生じ、H氏に有罪判決が出されました(判決前にH氏は理事を辞任)。又、同年の4月初め頃にA氏が別なC建設業者と話し合う中で(事前に理事会への提案や承認がない中で)勝手に工事の発注を行い、同年7月上旬にB業者より、工事代金が水増しして請求された事が明らかとなり「工事代詐欺未遂事件」が発生しました。

その後も組合とA氏の間で「養豚業廃業補償費増額請求事件」(道収用委員会~最高裁まで)や、「豚舎明け渡し請求」「自宅撤去、土地明け渡し」及び同左の「強制執行請求」等、数件の裁判がそれぞれ合わせて約5年にわたり行われました。

それまで組合としては、話し合いでの解決を求め、根気よく年時をかけてきましたが、このままでは解決の目処もたたず、事業も進まず、止まることも考えられる状況となってきましたので裁判での解決を求めていかざるを得なくなりましたが、組合員や行政等から裁判にかければ判決まで多年を要するし、お金もかかるのではないかと心配や反対の意見もそれなりにありましたが、組合としては、先生との相談、話し合いの中で、解決しない話し合いをいつまで続けても意味がないし、又、ゴネ得を1人許せばそれを見て他に色々と言ってくる人が何人かは出てくるのでないか(現実にその可能性は何人か考えられました)、それであれば裁判に堂々として臨んだ方が早く解決し、又お金もかからないのでないか等、原則的な考え方が示される中で、当初は100%理解できた訳ではないが、私達の考えや気持ちにふれるものが多く、先生を信頼してお願いし、一緒に戦っていってみようという気持ちを強くしました。

幾つもの裁判を通じて理解した事は色々とありましたが、私なりに要約すると、

1 先ず先生を信頼する事、そして依頼人としての考えや気持ち(求めている事)を素直に伝える事

2 先生の、その裁判に当たっての考え方、取り組み方等を素直に受け止め、解らないところは恥ずかしがらずに聞き、ひとりよがりの判断や考え、早合点しない事

3 裁判に対する対応は、ぶれずに一貫してプロである先生に一任し、自分たちもそれに素直に対応していく事

4 周りからの色々な考えや意見については素直に受け止めるが、それらの事で先生との間で不信やぶれが生じないよう、必要に応じて先生との相談・話し合いを密にしていく事、
が、裁判に臨み、共に戦っていく上で、大事ではないかと思っています。

未経験な裁判と言う大事な問題で、根気強く何かとお話をして下さり、最後まで先にたって戦い、又、引っ張っていただき、何とか私達もついて行き、幾つも勝ち得た事は本党に有難く感謝しています。

先生の努力とご苦労はいつまでも忘れません。
私達も良い経験をさせて頂きました。

 

また、案件によっては、税理士先生ら他士業の先生と組むことがありますが、その場合、次のような関係が不可欠となります。
この先生とは、宗教法人を依頼者に、教会に適切な物件を競売で取得して、従来からの賃借人との交渉で調整を図るとともに、不動産取得税に対する対策を目論み、「法律」と「税務」の協働で成果を実現しました。
その後も、この先生とは、今では巷に溢れる温泉施設のはしりの頃、取得し賃借していたオーナの代理人として、賃料不払を起こした賃借人を物件から排除し、次の買い人に売却するというプロセスを協働実現しました。
蛇足になりますが、こういった経験をすると、とても世間的ではないノウハウを山のように仕入れることができます。

 

〇税理士・男性(73歳・男性)

前田先生には、多々御世話になっております。この度、先生に依頼した事業等について、色々な想いがありますが、その感想はと云われますと、私としては次のような点が示されるのではないでしょうか。
私たち税理士も当然、税法という法律に基づく職務としている訳ですが、仕事柄、お得意様からは様々な相談も多く、税法に関することはもとより、一般的な法律については解決が可能であるが、係争に発展しそうな案件については、やはり専門知識人でなければならない場合も数多くあります。その為、大切なお得意様から弁護士先生を紹介して欲しいと、依頼されることも多い訳です。法律事務所に頼んだら、どの程度の期間・費用がかかるか、更には結果はどの程度、依頼者の希望を満たしてくれるものなのか!!期待と不安が多いように感じられます。
そこで、私が前田弁護士を推薦させて戴いている要素は、次の点にあります。

1.依頼者の意思と事実関係を的確にとらえること
依頼者の多くは、自己が100%に近い有利性を主張する事が多いが、事案の事実関係の経過等を適切かつ正確にとらえ、係争するに当たってのメリット・デメリットを検察し、依頼者との連携を計っている。

2.依頼者の心をとらえ、適正な方法を導き出し協力を促す

3.動き出したら迅速に処理に向かう
依頼者からみると、いつ手がけ、いつになったら結果が出るかを期待しているものです。先生は経験上、XX日頃 このようなこととなり、XX日頃はこの様な事実確認等あり、XX日過ぎ頃このようなこととなる・・・と、具体的にその進行状況の報告が行われている。

4.案件によって、より有効な資料等の検索が速い
依頼者の100%期待通りとならないにしても、相手のウイークポイント等の確認等が速く鋭い。
同じ売掛金の回収にしても、相手に対する内容検索により的確な処置によって全額貸倒になるか、一部でも回収出来るかは大変は違いで、その方法・手段は最も優れている。

5.的確なアドバイスと信頼性
係争等の場合は、時間との勝負でもあると思われる。このようなことから、適切なアドバイスに相互間の信頼と強調を確立する指導力に長けている。

6.その他
弁護士費用、いわゆる報酬であるが、事件引き受けが決まる時点で、アバウトの金額が掲示されるので、依頼者も安心である。
以上が、私の前田弁護士に対する感想ですが、彼は人間的触れ合いを大切にされる方で、お客様の多くは、率直な性格を快く受け入れておられると思います。

 

会社にとって本当に必要な顧問弁護士を探す

少し踏み込んで、顧問弁護士の在り方も述べてきました。

もちろん、現在の顧問弁護士とあっさり顧問契約を解約すれば、悩みが解決するという訳ではなく、次に依頼する良い弁護士を見付けなければなりません。

しかし、相性は、関係性ですから、顧問弁護士を依頼する企業の実情、ビジネスの内容、経営者ご自身の個性などによって異なることになります
万人にとって良い弁護士など存在しません。自分にとって良い弁護士を探すのは、最高の治療を受けるために名医を探すのと似ています。とにかく弁護士と会ってみなければ始まりません。

 

時には、こんな出会いもあります。

〇広告会社管理者・男性・36歳

今から数年前、ある日の札幌市内の居酒屋でした。
その時奥様と見えられていた、人の良さそうなルネッサーンス髭男爵さん(すみません!)の隣に、小生がたまたま隣り合わせ、その場で意気投合させていただいたことが、前田先生を存じ上げる始まりでした。
小生は、販売促進担当として、会社の売上や客数に関わる生命線を企画・実施する業務のため、職務柄幅の広い各取引先や同業他社も含め経営トップや幹部の方々とのコミュニケーションをはかる機会も多く、日々の営業活動における様々のご相談をお受けする事も多くございます。そんな時、専門的なお話の場合にご相談・ご紹介申し上げるのが前田先生です。
私にとって大切な方をご紹介する上で欠かせない、依頼者の身になってお考えいただく姿勢と、ざっくばらんなお人柄に、とても有難く感謝致しております。
信頼のおける医者とファイナンシャルプランナー、そして弁護士の先生は、豊かな人生を送るための個人的に必須のパートナーであると言いますが、今本当に実感致しております。
前田先生、今後とも末永くご指導下さいます様、心よりお願い申し上げます。

 

そして、「相性」が合えば、次のような発展的関係を築いていくことができる場合もあります。

〇農産物販売会社代表者・男性・47歳

 結論から言いますと、今後の私の人生が大きく変わりました。先生のご意見、考え方を吸収し、仕事に人生観に大きな自信を希望を与えられました。

 依頼に関しては、すべての事柄がはじめてのものですから、感想と言えるかわかりませんが、振り返って思い出すと、先生との打ち合わせ後に、なるほどとか、こんな考え方、こんなやり方と思い、満足している私がいました。また、一つの事柄にも色々な角度から考え、深く考えるようになりました。活字や言葉では表現できない感謝と尊敬の気持ちでいっぱいです。今後も見捨てずによろしくお願いします。

文章が下手なものですから「依頼しての感想」には少し的をはずれているような気がしますが、お許しください。

 

また、次のような濃い継続的関係が確立できた場合もあります。

〇リース会社・会社役員(その後代表取締役)・男性・50代

 前田先生には、いつも御世話になっております。
弊社は顧問契約の基、様々な法務的相談を頂いており、その回答も的確にご指示を下さり、即行動をする案件では当然、後ろ盾の先生がいる事で、安心感が増して行動に挑めます。時には弊社の主張をし、引く事で損失が軽減される案件もあり、都度環境に合った指示及び助言を受けることで、最終判断・・・つまり社長決済に必要な事前検討が整う状態に弊社はなりました。加えて、それらの相談時には関係・関連する法令等のご説明もして頂き、スキルアップにも繋がっております。
また、幹部社員及び営業部門社員に初歩的な法務講演会を開催下さり、弊社では定期開催をする予定にさせて頂いております。先生のお力を借り、一歩ずつ弊社社員の能力向上も期待しつつ、「共同」で会社成長を望んでおります。
並びに個人的感想ですが・・・辛いこと大変なこと程、過ぎてしまうと良い思い出になります。又、乗り越える事で冷静な判断力及びスピーディな行動が生まれてくると、信じております。決して辛いことばかりでは有りません。会社人生も私的な人生も必ず良い事は巡ってくるもので、巡る為に歩む努力を諦めないことと思っております。
暗闇や嵐の中での一光の「灯台」として、前田尚一法律事務所を、弊社はパートナーとして共に歩んで行こうと思います。

 

セカンド顧問弁護の費用などについて

 

 前田尚一法律事務所のミッションは、深い関係を確立・維持できる顧客に対し、個別化・具体化によって特化したサービスを提供することです(例えば、「訴訟」の面でこちら)。

 とりあえず、現・顧問弁護士先生との間の消化不良、不完全燃焼を解消しながら、御社、ご自身にあった弁護士を探すための見極めの方策として、「セカンド顧問」制度を活用ください。

 まずは、顧問弁護士の判断に疑問の生じた具体的問題について、お気軽にご相談いただくことから始められることをお勧めいたします。

 費用につきましては、現況をお伺いした上、ご相談させていただき、通常の顧問プランを基にしつつ、ご事情を踏まえてご負担とならないよう設定させていただきます。

 

北海道の地域政治・経済誌『財界さっぽろ』(月刊)で連載を担当している「会社を守る法律講座」
に寄稿した次の記事があります。こちらも是非ご覧ください。

「嫌なら変えろ!顧問弁護士の選び方・付き合い方」

「弁護士は、自分の好みで選べ!」  

 

 

 

前田 尚一(まえだ しょういち)
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
私は、さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては、直接自分自身で常時30社を超える企業を担当しながら、30年を超える弁護士経験と実績を積んできました。
ただ、私独自の強みを生かすことを、増員・規模拡大によって実現することに限界を感じています。今は、依頼者と自ら対座して、依頼者にとっての「勝ち」が何なのかにこだわりながら、最善の解決を実現を目ざす体制の構築に注力しています。実践面では、見えないところの力学活用と心理戦について蓄積があると自負しています。

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