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弁護士に依頼するメリット

Q.弁護士に依頼するメリットは、なんですか?

A.弁護士に依頼するメリットというと,①依頼者にとって有利な解決ができる,②依頼者が負担しなければならない手間暇を軽減できるなどと説明されるのが通例です。

まさしくそのとおりなのですが,もう少し具体化しておく必要があるでしょう。

1)②まず,①についてですが,「有利な解決」といっても,その到達点のレベルは,弁護士の実力や得意分野いかんによって変わってきます。実力不足の弁護士は問題外として,弁護士は、法律の話ばかりで終始せず、依頼者が置かれた状況をきちんと理解し、トラブルの個性や特殊性を具体的に把握しなければなりません。その上で今後どのような手を打ち、解決に向けた舵取りをするのが適切かも依頼者にきちんと説明できなければならないのです。
「有利な解決」は,依頼者の立場・考え方,事案の性質などによって多種多様です。このことをきちんと共有してこそ,弁護士と“依頼者の協働作業”が実りあるものとなるのです。最近の大きな流れのひとつである大規模に展開する事務所の中には,定型大量処理を軸とし,良くも悪くも画一的なレベル維持を重視しているところもありますので,依頼者としては注意が必要です。

2)②については,法律問題への対応ということになれば,書類を作成し,交渉し,時には訴訟を追行するといったプロセスが必要となるなど,普段やったことのない作業が不可欠です。それぞれの定番の方法があり,ご本人が,調べたり,教えてもらったりしながら,自分でやっていくのは,大変なほどの時間と労力がかかります。特に訴訟ともなると,法律で定められた書式,方法があるので,とても大変です。
弁護士に依頼すれば,これらの手間暇を弁護士にやってもらうことができます。
しかし,注意しなければならないのは,紛争・トラブルの解決・予防では,物理的に手間暇が軽減できさえすればよいというものではありません。
ご自身でやっていたなら,思い込みで的外れ無駄なことに時間や労力となったかもしれない,ということも思い起こすと,弁護士には,プロフェッショナルの立場から,解決・予防となる核心にめがけて有用な書類作成,方法をとってもらわなければならないのです。結局のところ,弁護士に依頼するメリットは何かを確認することより,自分の場合いかにして弁護士に依頼するメリットを確保するか,どのように良い弁護士を見つけるかといったことに視点を変えていく必要があります。
信頼の置ける人からの紹介や推薦が一番ですが、弁護士との協働作業が不可欠であることを考えると,弁護士との「相性」が大きなポイントとなるでしょう。
そのためには,まず会って話をしてみなければならない。そして,ピンと来なければ依頼しなければよいということになるでしょう。

前田 尚一(まえだ しょういち)
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
私は、さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては、直接自分自身で常時30社を超える企業を担当しながら、30年を超える弁護士経験と実績を積んできました。
ただ、私独自の強みを生かすことを、増員・規模拡大によって実現することに限界を感じています。今は、依頼者と自ら対座して、依頼者にとっての「勝ち」が何なのかにこだわりながら、最善の解決を実現を目ざす体制の構築に注力しています。実践面では、見えないところの力学活用と心理戦について蓄積があると自負しています。

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