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少数株主紛争・経営権争いで結果を悪くする経営判断 ――裁判以前に、勝敗はほぼ決まっている

裁判で不利になる経営者の判断
――少数株主紛争・経営権争いの現場から

会社内部の紛争は、突然始まるようで、
実際には長い時間をかけて形づくられています。

少数株主との対立、
共同経営者との亀裂、
役員間の権限争い。

こうした問題が裁判に発展する場合、
争点は法律論以上に、
それまでの経営判断の積み重ねにあります。


「自分が正しい」は、裁判では通用しない

少数株主との紛争で多いのが、
「経営は自分が担ってきた」
「相手は何もしていない」
という主張です。

経営感覚としては自然ですが、
裁判では、それだけでは足りません。

  • 株主としての権利がどう整理されているか

  • 排除・制限に合理性があるか

  • そのプロセスは透明だったか

こうした点が、冷静に評価されます。

正しさの主張と、評価の構造は別物です。


行動しなかったことが、不利な事実になる

経営権争いでは、
「刺激しないよう、何もしなかった」
という判断が、後に不利に働くことがあります。

例えば、

  • 合意を文書にしなかった

  • 不満を知りながら放置した

  • 問題が顕在化する前に整理しなかった

これらはすべて、
裁判では「経営判断の不作為」として整理されます。

結果として、
主導権は相手に移り、
選択肢は狭まります。


「待つ戦略」と「放置」は違う

社内紛争では、
「今は耐えるべきだ」
という判断が語られがちです。

しかし、
原因分析と準備を欠いた「待ち」は、
戦略ではなく放置です。

本当に必要なのは、

  • どこが対立の核心か

  • 何を証拠として残すか

  • どの時点で打つ手があるか

これらを整理した上で、
動かない判断を選ぶことです。


裁判は、最後の工程にすぎない

裁判は、突然始まる特別なイベントではありません。
それまでの意思決定が、
一つの形として現れる最終工程にすぎません。

だからこそ、
「裁判になったら弁護士に相談する」では遅く、
「裁判になる前の判断」をどう設計するかが重要になります。


最後に

少数株主紛争や経営権争いは、
感情と論理が最も衝突しやすい領域です。

しかし、
裁判が評価するのは感情ではなく、
判断の構造と過程です。

その整理ができているかどうかで、
結果は大きく変わります。

前田 尚一(まえだ しょういち)
弁護士として30年以上の経験と実績を有し、これまでに多様な訴訟に携わってまいりました。顧問弁護士としては、常時30社を超える企業のサポートを直接担当しております。
依頼者一人ひとりの本当の「勝ち」を見極めることにこだわり、長年の経験と実践に基づく独自の強みを最大限に活かせる、少数精鋭の体制づくりに注力しています。特に、表面に見えない企業間の力学や交渉の心理的駆け引きといった実務経験は豊富です。 北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校、北海道大学法学部卒業。

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