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「店員に〝土下座〟強要…女を逮捕」・第30回 その写真や動画を公開して本当に大丈夫?

「『カスハラ』に対する企業対応の在り方 -悪質なクレーマーとの対峙」
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月刊「財界さっぽろ」2013年12月取材

「店員に〝土下座〟強要…女を逮捕」

――TVニュースで、前田先生が解説しているの見ました。

前田 もともとはSTVの「どさんこワイド」の取材だったのですが、ニュースが全国発信となり、日本テレビ系列の「NEWS ZERO」、翌朝の「ZIP!」でも放映されていました。

事件は、札幌市の衣料品店「しまむら」でタオルケットに穴が空いているというクレームをつけて返金を受けた上、店員に土下座をさせるなどした女性が逮捕されたというものでした。
強要罪(刑法223条)は、かいつまんで言うと脅しや暴力で本当はしなくて良いことをさせたりできることをやらせないようにしたりする犯罪です。

超人気ドラマ「半沢直樹」のブームにより、「倍返し」や「土下座」がはやり、簡単に思われがちですが、よほどのことがあっても土下座なんてしません。「強要するつもりはなかった」と言っても弁解にはなりません。

――その後、札幌地検は女性に前科がなく反省しているということで、不起訴処分にしたようです。

前田 はい。しかし、女性が土下座の画像をコメントとともにツイッターに投稿したことについては、名誉毀損(きそん)罪で略式起訴され、札幌簡裁は罰金30万円の略式命令を出しました。

――どういうことでしょうか。

前田 近年、とんでもない動画や画像がどんどんインターネット上に公開され、拡散されたという事態が社会現象となっています。土下座させるような行動がまかり通ることはもちろん許されませんし、こういった社会現象も犯罪抑止という観点からすると見過ごすことはできません。
強要罪ですと、略式命令の対象にはならないので、名誉毀損という比較的軽い犯罪を適用し、ある意味〝見せしめ〟にしたという面もあったかも知れません。

――実名報道となり、女性本人にとってもとんでもない事態になってしまいました。

前田 FacebookやツイッターなどのSNSが身近になり、インターネット上に動画や画像を軽い気持ちで公開してしまったのでしょうが、ひとさまの人生に大きな影響を与えかねないということを認識すべきですね。むしろ、それに気付かないこと自体が大問題です。全ての人の人権保護という観点も大事ですが、被害者の人権や社会防衛もきちんと確認しなければなりません。
悪いことをすれば罰が加えられて当たり前だということも、きちんと認識しなければならないでしょう。自分の都合で「ルールは守らなくとも良い」と勝手に思い込むような自己中心的な人が増えているのも現実ですから。

 

 

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前田 尚一(まえだ しょういち)
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
私は、さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては、直接自分自身で常時30社を超える企業を担当しながら、30年を超える弁護士経験と実績を積んできました。
ただ、私独自の強みを生かすことを、増員・規模拡大によって実現することに限界を感じています。今は、依頼者と自ら対座して、依頼者にとっての「勝ち」が何なのかにこだわりながら、最善の解決を実現を目ざす体制の構築に注力しています。実践面では、見えないところの力学活用と心理戦について蓄積があると自負しています。

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