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初めて勤務弁護士を募集したとき:「勤務弁護士の採用をすることにした事情」(2009)

札幌|弁護士 求人

現在、定期的な募集はしておりませんが、
当事務所では、常に出会いを求めています。
個別に対応いたしますので、
当事務所に関心のある方は、お声掛けください。

札幌弁護士求人

このページは、ロースクール新設(2004年)数年後,
当事務所で初めて勤務弁護士を募集したとき(2009年)
にアップしたページの内容をベースにしています。

現在版はこちらをどうぞ。

 

 

 

弁護士の前田尚一です。

私は、平成元年に弁護士登録してから、21年目までは弁護士一人で業務をしていました。
少し長くなりますが勤務弁護士の採用をすることにした事情をご説明することにします。

前田尚一が弁護士になったわけ

古き良き徒弟制度の時代は、終焉を迎えました。

「就職氷河期」の到来は、司法修習生の深刻な問題となっています。「法曹人口大幅増員計画」は、直ちに弁護士の「就職難」を表面化させました。

日弁連も、施策を打ち出し、実施しましたが、「就職難」に対応しきれるもので はなく、少なくとも、イソ弁として弁護士生活をスタートさせ、勤務先でOJTを受けてきた従来のプロセスとは大きく変わっています。

既存の弁護士の採用余力もますます小さくなり、司法修習生の就職難は加速しました。司法改革の要として、多様な人材を法曹として広く受け入れようという宣言は一体何だったのか、お怒りの司法修習生も多かったことと思います。

 

もっとも、現在は、「就職難」は事実上解消しています。かえって、「売り手市場」に転じたというべきかもしれません。
しかし、古き良き徒弟制度の時代は、終焉を迎えたことに変わりはありません。

 

弁護士の将来に向けた心構えと今なすべきこと

 

しかし、「就職難」という大問題も、弁護士生活をしていくうえでは、あくまで入り口の出来事にすぎません。「法曹人口大増員計画」が招来する「弁護士大量増員時代」は、弁護士業界の構造そのものを変えていくことになります。

「弁護士大幅増員」は、政策としては減速しつつあるとしても、国民が選択した モデルであり、我々弁護士自身が、「我々の収入をどうしてくれる」、「我々の 生活をどうしてくれる」と声高にして、基本的な解決を図っていく事柄ではなく、 すでに一人歩きした現実として受け入れなければなりません。

 

もはや,弁護士側からの解決といえば、自分自身の力で「弁護士大幅増員時代」を生きぬいていくための覚悟と、そのための行動を模索しながら、自分のスタイルに合った新しい法律事務所を作っていくほかありません。

そして、人間社会がある限り、弁護士業務の種子がなくなることはないはずです。個々の弁護士が、常に時流と対峙しながら、それぞれのビジョンを堅持し、自分のスタイルにあった居場所を発掘して、新しい業務を拡大していくことは十分可能であると思うのです。

 

札幌弁護士 前田法律事務所

そのために新人弁護士がすべきことは、できるだけ早く一人前になること、言い換えれば、超スピードで変幻自在の基礎技能を身につけてしまうこと以外にあり得ません

自ら法律事務所を設立するか、既存の法律事務所に所属して活動するかは、時流を見極め、将来、、各自が決定すればよいことです。できるだけ早く一員前にな ることは、いずれを選択するにせよ、「弁護士大幅増員時代」を生き抜いて、活 動していくために必要なことです。

もし私の考えに共感されて弁護士生活をスタートしようと考えられるのであれば、当事務所は、その修練の場を提供できると思います。

 

私共の事務所は、新しいことを吸収することに貪欲です。
イソ弁時代は、事務所で扱ったことのない株主総会の運営指導や労働事件のADRでの活動を丸投げされ、書店に赴き入門書を探すところから始め、対処していったものです。

当事務所の実績をご覧下さい。

 

これらは、いずれも依頼者にとって本当の解決は何かを考えながら、事件に徹底的に取り組んだところ、結果として、マスコミが関心を持つことになったり、参考になる事例として判例雑誌等で紹介されることになったものです。

 

当事務所に席を置けば、否が応でも幅広く多様な事件を担当することになります。

 

時代が大きく変動していく中、まったくの手探りから始めなければならない場合も増加すると予測されますが、精魂を込めて取り組んでいると、これまでの取扱分野でも応用できる知識と技能を発見できると共に、基礎的な知識と技能さえ身に付けておけば、十分対応できることに気が付くことになるでしょう。

 

何よりも、私自身が、今を事務所の第2の創業期と位置づけ、将来の在り方を見定めるべく、弁護士という職人として、多様な事件に取り組もうと決意しただけでなく、経営者としての立場から、弁護士大幅増員時代における時流を的確に捉えた顧客志向の活動を模索しようと考えており、その取組の中で活動していただくことになるはずです。

 

私自身も今後の当事務所の方向性を見出し、それを実現する体制を確立しようと暗中模索しています。

 

私は、平成元年4月、弁護士になりました。イソ弁を4年間した後、独立開業し、今年18年目に入りました。

札幌は、弁護士の8割方が裁判所に歩いて10分程度の場所に法律事務所を構えています。それにもかかわらず、私は、弁護士密集地域から離れた場所にある狭いマンションオフィスに事務所を設立し、思うがままに仕事をしてきました。

 

ところが、弁護士広告が本格的に解禁された平成12年、2000円の入門書の付録のソフトで戯れに作り公開したHPが想定外に活躍し、それまで顧問中心あるいは親しい人の紹介に依っていた業務形態が大幅に変わりました。
そして、平成15年11月たまたま勧められ、裁判所まで歩いて5分、1階に銀行があり、雨が降っても、傘もささずにサンダルで振り込みにいけるビルに事務所を移しました。

 


飲んだ勢いで、うっかり引き受けたロースクールの教員をして、若い学生のエネルギーをもろに浴びることになりました。

 

短期間に起きたこれらの出来事は、特に計画したものではなく、脈絡のない断片的なものでした。しかし、意図せぬ流れの中で、それまで、猪突猛進、唯我独尊、とにかく思いのままに仕事に没頭すること自体に最大の価値を見出していた生活に疑念を持つようになったのです。

 

 

満50歳を迎えると共に弁護士生活21年目に入る人生と生業の折り返し地点で、全体最適を目指し、大局的な観点から、大量行動を試みなければ、ただただ、朽ち果てることになりかねないと確信したのです。

間違いのないことは、一人だけでは何もできないということです。

そこで、第2ステージでは、人材を登用することに決めたのです。

 

以上が、初めて勤務弁護士を募集したときまでの経緯と考えです。
その後、時代はさらに大きく変容しています。
しかし、私の以上の考えは変わりません。

 

当事務所が求める人材は、自分のスタイルで新しい法律事務所を作っていくというヴィジョンを持ち、超スピードで必要な専門知識と技術を研鑽錬磨する覚悟のある方です。

 

これは、将来、一国一城の主を目指すか、事務所に長く在籍するかといった型に囚われた考えではありません。

私のこの考えに賛同していただける方ご応募を心待ちにしております。

 

 

 どうぞ、お気軽にご連絡ください!

 

前田 尚一(まえだ しょういち)
北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校・北海道大学法学部卒。
私は、さまざまな訴訟に取り組むとともに、顧問弁護士としては、直接自分自身で常時30社を超える企業を担当しながら、30年を超える弁護士経験と実績を積んできました。
ただ、私独自の強みを生かすことを、増員・規模拡大によって実現することに限界を感じています。今は、依頼者と自ら対座して、依頼者にとっての「勝ち」が何なのかにこだわりながら、最善の解決を実現を目ざす体制の構築に注力しています。実践面では、見えないところの力学活用と心理戦について蓄積があると自負しています。

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