札幌市中央区南1条西11-1コンチネンタルビル9階
地下鉄東西線「西11丁目駅」2番出口徒歩45秒

経営者の確信は、なぜ非常識と評価されるのか ― 経営者側弁護士として見てきた現実

長く経営を続けている方ほど、自分なりの経験則や判断基準を持っています。

それ自体は重要なことです。

しかし、社員との紛争、株主との対立、取引先とのトラブルなどが発生したとき、その確信がそのまま通用するとは限りません。

なぜなら、裁判所や行政機関は、経営者とは異なる視点から問題を見るからです。

私は35年以上にわたり、企業側の立場で多くの紛争に関与してきました。

その経験から感じるのは、

「自分が正しい」

と考えることと、

「現実に望む結果を得られる」

ことは別問題だということです。

自分が正しいと思うほど、負けやすくなることがある

経営者には、経営者にしか見えない現実があります。

現場を知り、社員を知り、顧客を知り、資金繰りの苦労も知っています。

だからこそ、

「なぜ自分がこの判断をしたのか」

について強い確信を持つことがあります。

しかし、紛争になると事情は変わります。

裁判所は経営者ではありません。

労働委員会も経営者ではありません。

行政機関も経営者ではありません。

それぞれが、それぞれの制度目的に基づいて判断します。

そのため、

経営者としては当然と思える判断が、

制度の世界では当然ではないことがあります。

私は長年、使用者側・経営者側の立場で仕事をしてきましたが、

経営者が直面する最大の危険は、

相手方ではなく、

自分自身の確信にあります。

自分が正しいと信じている。

だから説明すれば理解されると思う。

だから制度も当然それを認めるはずだと思う。

ところが現実には、

制度は経営者の論理だけで動いているわけではありません。

法律制度には法律制度の論理があります。

裁判所には裁判所の見方があります。

労働問題には労働問題特有の価値判断があります。

株主紛争には株主紛争特有の構造があります。

重要なのは、

自分の価値観を捨てることではありません。

自分の価値観を持ちながら、

相手方や制度がどのように見ているのかを理解することです。

経営者としての確信を維持しながら、

制度の現実を理解する。

これができるかどうかで、

紛争の結果は大きく変わります。

当事務所では、

単に法律知識を提供するのではなく、

依頼者が置かれている現実と、

制度が見ている現実の双方を整理しながら、

最善の解決方法を検討しています。

経営者の確信を否定するためではありません。

その確信を、現実に機能する形へ翻訳するためです。

前田 尚一(まえだ しょういち)
弁護士として30年以上の経験と実績を有し、これまでに多様な訴訟に携わってまいりました。顧問弁護士としては、常時30社を超える企業のサポートを直接担当しております。
依頼者一人ひとりの本当の「勝ち」を見極めることにこだわり、長年の経験と実践に基づく独自の強みを最大限に活かせる、少数精鋭の体制づくりに注力しています。特に、表面に見えない企業間の力学や交渉の心理的駆け引きといった実務経験は豊富です。 北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校、北海道大学法学部卒業。

dbt[_C24 \݃tH[