高橋一生のドラマ『リボーン ~最後のヒーロー~』は、IT社長が14年前に戻り、別人として人生をやり直す「転生・再挑戦」のドラマです。かつて高橋が綾瀬はるかに共演した『天国と地獄〜サイコな2人〜』では刑事と殺人犯が入れ替わる。
また、『リブート』では、松山ケンイチが整形によって別人として生きる。
そして、韓国ドラマ『素晴らしき新世界』では、理不尽に稀代の悪女とされて毒殺の刑に処され現代に転生し、別の人生を歩み出す。
いずれも「別人になる」物語ですが、そのものではなく、別の場所から世界を見ること。立場が変わると何が見えるか、でした。
視点が変わると、同じ世界が違って見える
「別人になること」
もちろん現実には、過去へ戻ることも、人格が入れ替わることも、整形によって人生をやり直すこともありません。
しかし、それでも多くの人がこうした物語に引き込まれるのはなぜでしょうか。
私は、主人公が皆、
「人生をやり直したい」という願望を
本能的に「自分以外の視点」を獲得しながら、実現していくこと
視聴者が目の当たりにするからだと思います。
自分の立場から見える世界には限界があります。
相手は何を考えているのか。
別の部署からはどう見えるのか。
経営者は何を見ているのか。
従業員は何を感じているのか。
取引先は何を心配しているのか。
本当は知りたいのですが、自分の場所からは見えません。
だから人は、
別人になる物語
に引き込まれるのかもしれません。
実務でも同じことがあります。
法律問題は法律だけでは決まりません。
税務だけでも決まりません。
経営だけでも決まりません。
それぞれの専門家は、それぞれの場所から正しいことを言います。
しかし依頼者が直面している現実は一つです。
そこで必要になるのは、
誰が正しいか
ではなく、
今の局面をどう見るか
ということです。
長く実務を続けていると、
知識そのものよりも、
どこから見ているのか
の方が気になるようになります。
なぜその人はそう判断したのか。
なぜその人だけ違和感を持ったのか。
なぜその人は動かなかったのか。
そうしたことの方が、後になって重要になることが少なくありません。
最近、
「専門家不足ではなく、判断者不足」
ということを考えることがあります。
専門家は増えています。
情報も増えています。
AIも急速に進歩しています。
それでも最後に残るのは、
何を知っているか
よりも、
何を見ているか
です。
『天国と地獄』も、
『リブート』も、
『素晴らしき新世界』も、
表面上は「別人になる物語」です。
しかし私には、
別人になることそのものより、
別の視点から世界を見る物語
として印象に残っています。
そして実務でもまた、
重要なのは知識を増やすことだけではなく、
どの位置から局面を見るか
なのだと思います。
当事務所では、
目の前の法的正解だけではなく、
初動・情報整理・損失配分・将来維持可能性を含めた現実判断を重視しています。
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