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イオンモールの猛暑対策と地震の出来事から、ふと想い起こしたこと──前提条件が変われば、「正しい判断」も変わる

 

目の前では正しい判断でも、前提条件が変われば、その判断が最適とは限りません。猛暑対策と地震という偶然の組合せをきっかけに、法律問題にも共通する「判断」の本質について考えます。

「今、合理的」は、本当に最後まで合理的なのか

皮肉な巡り合わせです。

イオンは今年、「クールスポット」「COOL de ACTION 2026」などとして、猛暑時に誰でも涼しく過ごせる場所を積極的に提供すると発表しました。全国約5,000拠点を開放し、「外出時の一次避難場所として気軽に涼をとれるスペース」を提供するという取組です。

その直後、熊本で大地震が発生し、イオンモール熊本では来店客・従業員を建物外へ避難させた後、爆発が発生したと報じられました。

この記事では、この二つの出来事を因果関係で結びつけようとするものではありません。現時点では、これから述べる内容を裏付けるような事実は何ら報道されていません。

偶然重なった二つのニュースを見て、判断というものについて考えさせられました。

ただ、この皮肉な組合せは、私たちが忘れがちなことを思い出させてくれます。


猛暑の日には、「涼しい場所へ行く」という判断は合理的です。

しかし、大地震が起きた瞬間には、同じ建物が避難すべき対象になることがあります。

どちらが正しいという話ではありません。

前提条件が変われば、最適な判断も変わる。

当たり前のことですが、私たちは日常の中で、このことを忘れがちです。

 

これは集客に限らず、企業経営全般について同じです。

「今、売れる商品」を追い、「今、評価される施策」を進めることは、経営として当然です。

AIも同様です。

「AIを導入すれば効率化できる。」
「AI対応を打ち出せば市場に評価される。」

これらは、現在の前提条件では合理的な判断でしょう。

しかし、AIは今後も急速に進歩します。

その変化を十分織り込まないまま、「今」の最適解だけを積み重ねれば、数年後には大きな修正を迫られるかもしれません。

もっとも、市場が急速に拡大すると、企業はどうしても「今、売れる商品」や「今、市場が求めるサービス」に経営資源を重点配分しがちです。

それ自体は合理的な判断です。

しかし、そのことが長期的な技術開発や、次の時代を見据えた投資とのバランスを難しくする場面もあり得ます。
その結果、「今」の最適化が、「次」の変化への備えを相対的に後回しにしてしまうことがあります。

 

これは法律問題でも変わりません。

紛争が起きると、多くの方は、目の前の出来事だけを見て、「今、何をすればよいか」を考えます。

もちろん、それは重要です。

しかし、法律問題では、その一手が半年後、一年後、裁判になったとき、会社経営や家族関係まで含めて、どのような影響を及ぼすかを考えなければなりません。

そのため、当事務所では、法律を当てはめる前に、まず「判断」を重視しています。

目の前の出来事だけを見るのではなく、

前提条件は何か。

前提条件が変わったら、判断は変わるのか。

その判断は、将来まで耐えられるのか。

そこまで考えて初めて、現実に役立つ判断になると考えているからです。

法律問題は、「結果」で決まるように見えます。

しかし、その結果を左右するのは、多くの場合、最初の判断です。

だからこそ当事務所は、結論を急ぐより先に、判断の構造を整理することを大切にしています。

それは、法律問題に限らず、AI時代にも、企業経営にも、共通する姿勢ではないかと考えています。

 

そのため、当事務所は、法律分野ではなく『判断が難しい実務分野』を重視しています。

 

当事務所では、
目の前の法的正解だけではなく、
初動・情報整理・損失配分・将来維持可能性を含めた現実判断を重視しています。

実際の紛争や経営判断では、初動で何を整理し、何を守り、何を優先するかという判断が、その後の結果を大きく左右します。

そのため、法律的な見通しをご説明するだけでなく、状況や選択肢を整理し、依頼者の方が納得して判断できるよう支援することを大切にしています。

 

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前田 尚一(まえだ しょういち)
弁護士として35年以上の経験と実績を有し、これまでに多様な訴訟に携わってまいりました。顧問弁護士としては、常時30社を超える企業のサポートを直接担当しております。
依頼者一人ひとりの本当の「勝ち」を見極めることにこだわり、長年の経験と実践に基づく独自の強みを最大限に活かせる、少数精鋭の体制づくりに注力しています。特に、表面に見えない企業間の力学や交渉の心理的駆け引きといった実務経験は豊富です。 北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校、北海道大学法学部卒業。

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