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内容証明郵便が届いたら、まず何をする?――書かれた順序に引きずられない|一呼吸おいて「最初の判断」

 

内容証明郵便が届くと、そこに書かれた要求へ、すぐ反論しなければならないように感じます。しかし、最初にするべきことは、相手の主張に順番に答えることではありません。相手が、なぜ今この書面を送り、次に何をしようとしているのかを確認することです。

内容証明郵便が届いたら、まず何をする?

内容証明郵便が届くと、

「すぐ返事をしなければ不利になるのではないか」

「書かれていることが違うので、直ちに反論したい」

と考えがちです。

しかし、内容証明郵便は、相手方が作成した書面です。そこには、相手方の見方に基づく事実と要求が、相手方に都合のよい順序で書かれています。

最初からその順序に従って考える必要はありません。

内容証明郵便が届いただけで、相手の主張が正しくなるわけではない

内容証明郵便は、いつ、どのような内容の文書を送ったかを記録する方法です。

書かれている事実が正しいことや、相手方の請求に法的根拠があることまで証明するものではありません。

また、「○日以内に回答してください」と書かれていても、その期限が直ちに法律上の期限であるとは限りません。

もっとも、放置してよいという意味でもありません。契約の解除、代金請求、損害賠償、株主・会社支配権、労働問題、立退きなど、書面の内容によっては、その後の手続を見据えた早い対応が必要です。

まず、相手の目的と次の動きを確認する

最初に確認したいのは、次の点です。

  • 誰が、どのような立場で送ってきたのか
  • 何を求め、いつまでの回答を求めているのか
  • なぜ、この時期に送ってきたのか
  • 回答がなければ、次に何をすると書かれているのか
  • 契約書、メール、議事録、写真など、こちらにどのような資料があるのか

内容証明郵便は、単なる通知ではなく、相手方が交渉や訴訟へ進むための準備として送っている場合があります。

一方で、こちらから不用意な回答を引き出し、それを後の証拠として利用しようとしていることもあります。

そのため、事実関係を確認しないまま、電話やメールで詳しく反論するのは避けた方がよい場合があります。

急ぐべきなのは、反論ではなく初動の整理です

内容証明郵便が届いたとき、急いで反論文を作ることが最初の対応とは限りません。

まず、封筒を含めて書面を保存し、受領日を記録します。そのうえで、関係資料を集め、期限の性質と、回答した場合・しなかった場合の影響を確認します。

必要であれば、結論を出す前に、書面を受領して検討中であることだけを伝える方法もあります。

重要なのは、

相手の主張に反応する前に、なぜ今この書面を送り、次に何をしようとしているのかを見ること

です。

内容証明郵便の最初の一通は、その後の交渉や訴訟の入口になることがあります。だからこそ、書かれた要求へ反射的に答えるのではなく、問題全体と次の展開を見て、最初の対応を決める必要があります。

 

当事務所では、
目の前の法的正解だけではなく、
初動・情報整理・損失配分・将来維持可能性を含めた現実判断を重視しています。

実際の紛争や経営判断では、初動で何を整理し、何を守り、何を優先するかという判断が、その後の結果を大きく左右します。

そのため、法律的な見通しをご説明するだけでなく、状況や選択肢を整理し、依頼者の方が納得して判断できるよう支援することを大切にしています。

問題の種類を問わず、最初に確認したいこと
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一呼吸おいて考えたい、法律問題に共通する「最初の判断」一覧
※法律問題は、分野が違っても、内容証明郵便への対応、回答期限、証拠の扱いなど、最初に共通して確認すべきことがあります。相手の求めにすぐ応じる前に、現在の状況に近い項目を確認してください。

前田 尚一(まえだ しょういち)
弁護士として35年以上の経験と実績を有し、これまでに多様な訴訟に携わってまいりました。顧問弁護士としては、常時30社を超える企業のサポートを直接担当しております。
依頼者一人ひとりの本当の「勝ち」を見極めることにこだわり、長年の経験と実践に基づく独自の強みを最大限に活かせる、少数精鋭の体制づくりに注力しています。特に、表面に見えない企業間の力学や交渉の心理的駆け引きといった実務経験は豊富です。 北海道岩見沢市出身。北海道札幌北高等学校、北海道大学法学部卒業。

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